ウェアラブル&Beaconで見えてくる 感情ヒートマッピング時代


これまでにもウェアラブルとBeaconの相性のよさについてはBeaconLaboでたびたび取り上げてきましたが、今回はその中でも特にマーケティングに役立つ施策として、ウェアラブルの心拍数計機能とBeaconの位置情報ログを使ってできる「感情ヒートマッピング」がこれからのビジネスをどう変えることができるのか考えましょう。

出典:http://www.infsoft.com/Products/Indoor-Location-Analytics/Functionality

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心拍数と位置情報を組み合わせてできる心拍数のヒートマップ

ひとえにウェアラブルといっても現在まで様々なデバイスが登場していますが、中でも一番の注目を集めているのはやはりApple社が発表したApple Watchでしょう。スマホと連動した通知機能が主な用途として取り上げられていますが、その中にユーザーの心拍数を10分に一度計測する「心拍数計機能」があります。また、先日サンフランシスコ発のウェアラブルデバイスメーカーFitbitが、24時間心拍数を計り続けるリストバンド「Charge HR」を日本でも発売開始したことから、今後こうした継続的に心拍数を測るデバイスが定番化することが予想されます。
この心拍数計機能自体はユーザーの健康管理サービスに活用することを想定しているため、時間帯ごとにどれくらい活動していたかを記録するのみですが、これにBeaconの位置情報を追加することによって「どこにいた時に一番心拍数があがったか」というヒートマップが完成します。

心拍数から何がわかる?感情ヒートマッピングの意義

では「どこでどれくらい心拍数があがったか」という情報にはどんな意味があるのでしょうか。昨年MIT Media Labが東京で開催したイベントにおいて、心拍数や呼吸数、心拍変動などを認識して人の感情をデータ化する視覚ツールが発表されました(GIZMODO記事リンク)。また2014年にNature誌で発表されたレポートによれば、心拍数と心拍変動データからある程度の感情は認識できるということがわかっています(記事リンク)。つまり、心拍数データから人々の感情を少なからず読み取ることは可能だということです。

感情をデータ化するという研究分野は未だ発展途上にあるため、現段階ではまだウェアラブルで取得したデータがユーザーの感情のバロメータだとは言い切れないものの、消費者心理の分析材料としては十分に活かせるデータといえるでしょう。

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「感情」と「身体」の動きがわかるとマーケティングはどう変わるか

マーケティング施策とは仮説でできています。オンラインであればページ滞在時間や直帰率といったデータを取得し、そこからなぜそのような結果になっているかを予想、その仮説をもとに次の施策を打ちます。
つまり「なぜ自分たちの思惑通りにユーザーが行動してくれないのか」という心理を予想していると言っていいでしょう。もちろん、心拍数とBeaconの位置情報を活用したヒートマッピングでユーザーの心理がすべてわかるとは到底言えません。ただ既存のマーケティング手法から得られる情報に比べれば圧倒的に信憑性と説得力があると言えます。

また感情ヒートマッピングが夢物語ではない要因として:

1. 感情をデータ化・認識する研究が確実に進んでいる
2. 今後、心拍数以外の数値も計測するウェアラブルが登場することが期待される


のふたつが挙げられます。

既存のウェアラブルで言えば、例えば視線検出技術を取り入れたメガネ型ウェアラブルの開発なども進んでいるので、そうした情報をBeaconの位置情報とリストバンド型ウェアラブルの心拍数データと組み合わせれば「どこで、何を見て、どんな感情の動きがあったか」ということまでわかってしまう時代がくるかもしれません。