Beacon音声ガイダンスで視覚障害者の暮らしを自由に ルーマニアでの取り組みにみるバリアフリー社会のBeacon


視覚障害を持つ乗客が介助なしで公共の交通サービスを利用できるようにサポートするプロジェクト、Smart Public Transport (SPT)が、ルーマニア・ブカレスト市内のバスとトロリーバスの二つの主要公共交通機関にBLE Beacon端末を500個設置することを発表しました。
同プロジェクトは、BeaconのプロバイダーであるOnyx Beaconが公共交通機関オペレーターRATBと視覚障がいプロジェクトコーディネーターTandem Associationと共同で立ち上げたもので、すでに Beacon端末を市内のバスに40個設置されており、今年8月末にはすべてのBeaconを設置する予定です。
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目的のバスがきたらBeaconでお知らせ

利用者は専用モバイルアプリから自分が乗りたいバスを事前に選択し、目的のバスがバス停に近づいてくるとスマホに通知が届きます。通知は特定の音声信号で送信され、携帯のVoiceOverアプリが通知の内容を利用者に読み上げます。バスが停留所に到着すると、モバイルアプリとクラウド・プラットフォームの情報により、そのバスに乗りたい乗客がそこにいることを認識しているiBeaconのブザーが繰り返しビープ音信号を発信します。

これにより、利用者は同時に複数のバスが停留所に到着しても正確に目的のバスを識別することができ、利用者がバスに乗った瞬間に通知やブザー音信号は自動的に止まります。

参考記事:
http://www.nfcworld.com/2015/06/08/335809/bucharest-buses-to-use-bluetooth-beacons-to-guide-the-blind/

バリアフリー社会におけるBeaconの役割

小売や複合施設などのビジネスチャンスとして注目を集めているBeaconですが、位置情報からのプッシュ通知という特徴を活かしてバリアフリー社会に大きく貢献できるということも忘れてはなりません。視覚に障害を抱える人々にとって、自分の行動に合わせた音声ガイダンスは必要不可欠です。

これは民間のみならず、国が率先して広めていくべき取り組みです。現在日本では視覚障害者向けの点字ブロックが広く敷設されていますが、これはあくまで電車や主要道路沿いの歩道にしかなく、点字ブロックがない場所を利用する自由はありません。
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どの業界でも音声ガイダンスは必要

視覚障害者も快適に、自由な生活が送れるようにするためには、国と民間が協力してサービスを提供していく必要があります。例えばコンビニなどの小売業ではユーザーの位置情報から「ここは飲み物売り場です」「この先段差があるので気をつけてください」という音声ガイダンスが一言あるだけで、視覚障害者は安心してそのお店を利用することができるでしょう。

またレストランなどのサービス業界でも、視覚障害者の方が入店するとともにお店側に通知が届くようにすれば、いの一番に店員が駆けつけてスムーズにサービスを提供することができます。

Beaconといえばプッシュ通知やナビゲーション、位置情報からの人流解析といった部分にばかりフォーカスが当たりますが、音声ガイダンスという活用法もあるということを広めていきたいとBeaconLaboは考えています。