Beaconの導入で購買活動にどのくらい影響があるのか?O2Oマーケティングの今後の展開を考える


小売り業からスポーツ界まで、その活用法が広がりをみせているBeaconですが、実際にどれほどの効果が見られているのでしょうか?今回は公表されているデータをもとに小売業におけるBeacon施策の効果を考察します。

マクドナルドのマックチキン売り上げが前月比8%増に!


iBeaconソリューションプロバイダのPiperは、米マクドナルドの一部店舗(アメリカジョージア州コロンバス)でのiBeaconを活用した実証実験の結果を公表し、一定の効果を得たことを発表しました。

専用のモバイルアプリを開発し、割引クーポンや広告を配信し、iBeacon経由で配布したクーポンが1万8,000枚以上利用され、クーポン配布を始めた4週間でのマックチキン売り上げは前月比で8%増、マックナゲット売り上げも同7.5%増を記録したとのこと。iBeaconを用いた施策が確実に売り上げに貢献していることを証明する結果となりました。

この成果を受けて、マクドナルドはiBeaconを活用した施策をジョージア州コロンバス内の店舗で継続利用するとともに、その後も導入店舗を拡大していくと発表しています。

参考記事:
http://www.businesswire.com/news/home/20141218005195/en/McDonald%E2%80%99s-Customers-Treated-Dining-Experience-Piper-Beacon#.VJMpXcAAA

ソーセージの購買意欲アップ! 米食品メーカーHillshire Brands

1271-2 2014年4月〜6月にかけ、アメリカの食品メーカーHillshire BrandsがiBeacon技術の導入を得意とするモバイルマーケティング企業inMarketとタッグを組み、スーパーの店頭におけるiBeaconを活用したクーポン配信などのシステムを用いた実証実験を行いました。

この結果、アプリを使用したユーザーは購買意欲が20%アップし、さらにブランド認知度もこのアプリを利用していないユーザーに比べて36%高かった、と発表しています。

これはiBeaconを用いたアプリからのプッシュ通知による最後の一押しによって、ユーザーが店頭における数あるソーセージ商品のなかから「そのブランドを選ぶ理由」になっていることを証明する調査結果となりました。

一定の効果が見られたことから、Hillshire Brandsでは同社の別ブランドにおけるキャンペーンでも同様の施策を実施していく予定があると述べています。

参考記事:
http://www.adweek.com/news/technology/hillshire-brands-sees-20-jump-purchase-intent-beacons-159042

西友でも一定の効果あり!ウェアラブル、音声ガイダンスなどで利便性のアップにつながる

日本では大手スーパーマーケットチェーンの西友がBeaconを用いた実証実験を行っています。

内容は、炭酸飲料、ポテトチップス、アイスクリームなどの対象商品である6商品の近くにBeacon端末を設置し、被験者はiPadを搭載したカートで店舗内をスタンプラリーのように回遊するというもので、結果は対象商品の買上率は41.1%となり、ユーザーの購買行動に変化をもたしたことが分かりました。

まだまだデータが公表されているものは多くありませんが、Beaconを用いた施策によって売り上げ拡大に一定の効果があるだけでなく、ブランドの認知拡大や購買予定のなかった商品を選択肢に入れてもらえるといった形でもユーザーの購買活動に貢献しています。

さらに今後は、ウェアラブル端末と連動させて、事前に準備した買い物リストがチェックできたり、音声ガイダンスによって欲しい商品がどこにあるかを読みあげてくれる機能などがあれば、わざわざスマホ端末を取り出すことなくより買い物を楽しむことができるようになるでしょう。

参考記事:
http://www.advertimes.com/20150403/article188540/

これからのO2Oマーケティングの鍵を握るのは巨大プラットフォーム×Beacon

BeaconLaboでも巨大プラットフォームのBeacon市場参入による可能性について度々触れてきましたが、Facebook、TwitterなどのソーシャルメディアとBeaconを連動させたアプリが普及していくことで、今後「リアルタイムマーケティング」が一般化していくかもしれません。

これは例えば、ユーザーがFacebookやTwitterなどで「チョコが食べたい」「今日は、手作りパスタにしよう」などと投稿した後にスーパーマーケットへ買い物に行った場合、それに関連した商品のクーポンや特売情報が流れるといったように「今欲しいと思っているモノの情報」を企業側がすばやく提供するというスキームです。

これによって、「最適な人に最適なタイミングで」メッセージを発信することが可能になり、ユーザー側と企業側の双方にとって有益なマーケティング施策と成り得ます。

また、国民的アプリとなったLINEとBeaconを連動させて、店舗を訪れないとゲットできないオリジナルスタンプを配布する仕組みをつくるなどの新しい展開も考えられます。

Beaconの導入により、売り上げ拡大にも貢献することが証明されつつあります。さらに、こうした巨大プラットフォームとBeaconが融合していけば、数年以内には私たちの購買体験が大幅にアップデートされるといっても過言ありません。


※iPad、iBeaconは、Apple Inc.の登録商標です。
※Facebookは、Facebook,inc.の登録商標です。
※Twitterは、Twitter,Inc.の登録商標です。