もしLINEがBeaconを導入したら? Facebook・Twitterの参入から考えるBeacon普及の可能性


小売業のマーケティング施策から公共施設や地域活性化まで、BtoCに関する様々なBeaconアプリが登場しています。しかし、ここでひとつ課題としてあげるとすれば「開発したアプリをDLしてもらうまでのハードルの高さ」でしょう。これらを解決する方法を探すために、ここでは米国のFacebook社やTwitter社のBeaconに関連した動きと日本への展開について考えてみましょう。

Twitter社もBeaconを活用したスタートアップ企業に出資。プラットフォーム界の巨人たちがBeacon市場に進出


今年4月に米Twitter社がBeaconを使った位置情報に紐づくマーケティング支援を行う米スタートアップのSwirlに出資をしたというニュースがありました。
参考記事:http://thebridge.jp/2015/04/swrl-funding-twitter-pickupnews

これによりTwitterがBeaconを使った何らかの新機能を打ち出してくることは容易に想像でき、ソーシャルやIT業界に限らずマーケティング業界全体がその「次の一手」に注目しています。

またBeaconLaboでも何度かお伝えしましたが、米Facebookも「place Tips」と呼ばれるBeacon端末を使用したサービスの展開を試験的に始めています。
これはアプリ利用者の多いFacebookが自らBeaconのプロモーションを行うことによって、個々の店舗やサービス事業者がBeaconを設置する必要がなくなり、「まずはアプリをインストールしてもらうところから」という導入ハードルの高さをなくしてくれることから今後のBeacon業界を占うといっても過言ではありません。

Twitterもしかりで、こうした強力なプラットフォームを持った企業がBeacon市場に参入することで既存のサービス利用者を取り込むことができれば、Beaconが瞬く間に爆発的に普及する起爆剤となりえます。

LINEがBeacon技術を取り入れたら、日本でのBeaconの普及は加速する


こうした展開は日本にいると実感を得ることが難しいかもしれませんが、こうした事象はFacebookやTwitterに限らず、その他の強力なプラットフォームとBeaconを結びつける大きな可能性を秘めています。

LINEを例にあげると分かりやすいでしょう。国内におけるLINEのユーザー数は5200万人以上(2014年7月現在)とFacebookの2400万人(2014年11月)のほぼ倍で、国民の2人に1人が利用している言わずと知れたモンスターアプリです。

LINEにおいてもすでにGPSの位置情報を用いた機能はありますが、現段階でBeaconを用いたサービスは展開していないようです。ただ、日本でも既に多くのユーザーを抱えるLINEやFacebookが米国のようにBeaconを活用したサービスを展開すれば、Beaconの普及は一気に加速するでしょう。

たとえば、これまで企業サイドはLINEを通じてクーポンやプレスリリースを送るため、オリジナルスタンプなどを制作してオフィシャルアカウントと繋がってもらう必要がありました。これにより登録者数を大きく伸ばしたという企業も多くありますが、一方でユーザー側の目的があくまで「スタンプ」にあるため、いくらLINEオフィシャルアカウントへの登録者数が増えても利益に繋がらないという根本的な問題が残っています。またスタンプ目的で登録しているため、肝心のメッセージはすべてブロックされているなんてことも多々あります。

ところがもしLINEにBeaconが導入されれば、ユーザーが入店するとともにクーポンを配布するなど、受け手の実利につながりやすい情報を送れるため、ユーザー側もむやみに企業アカウントをブロックしなくなります。
また割引額をルーレット制にすれば実際に店舗にいくまでいくら割引をもらえるかがわからないため、来店する理由をひとつ増やすことになります。また何度もルーレットを回すという不正を防ぐために1日に一回だけしか回せないように設定しておけば、ユーザーは複数人で来店して一番割引額が多かった人にまとめて購入してもらうという手法に出るでしょう。こうすれば「もともといく予定はなかったけど、友達に誘われたからついでに買い物しにいく」という顧客の増加が見込め、企業側の利益に直結します。

これ以外にも店舗を訪れないとゲットできないオリジナルスタンプを配布するなど、Beaconを使うことによりLINEを本格的なマーケティングツールとして活用することができます。

数年以内に日本でもこうした波が現実のものになるのか?

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上述したように、米FacebookはBeaconを活用したサービスに参入し、米TwitterもBeaconによってマーケティング支援のスタートアップ企業に出資することからも、モンスター級のプラットフォームを有する企業がBeacon市場に大きな関心を寄せていることがわかります。

これは想像での話ですが、米での強力プラットフォーム×Beacon施策での成功事例が増えていけば、日本のモンスタープラットフォーム企業も黙ってはいないでしょう。

こうした動きが広がっていけば、数年以内に日本でもBeaconから通知される情報がLINEやFacebookなどのユーザーの生活に根付いたアプリを通じて届くことが当たり前になっているかもしれません。

そして、Beaconを活用した技術もユーザーの生活にとって身近なものになり、企業にとっても生活者にとってもBeaconが生活になくてはならないインフラへと発展しているかもしれません。

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